出来るビジネスマンが日常的に使っている思考テクニックを紹介します。ロジカルシンキングや仮説思考、クリティカルシンキングにフェルミ推定など、ビジネスマン必見の思考技術サイトです。
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ロジカルシンキングを学ぼう
ビジネスでは日々の問題直面する様々な問題に対処するためにロジカルに考えることが重要です。出来るビジネスマンの特徴として、きちんと頭の中が整理されていて、話の流れが筋道立っていることが挙げられます。
あなたのまわりにもいませんか?あの係長、普段はおとなしいのに会議になると、部長の話を的確にとらえて実に的を得た意見を言っているんだよなあ、とか。
出来る人はまわりにはわからない思考回路を持っているものなんです。その秘密の一つがロジカルシンキングです。
ロジカルシンキングって言葉では良く聞くけど、それを説明できる人はあまり多くありません。
ロジカル=論理的という至極ごもっともなこととはいえ、この論理的という言葉も曖昧さを含んでいますよね。
ある人にとっての論理性は、別の誰かにとって論理的ではない、など、論理=ロジックというものもなかなかとらえるのが難しいものです。
とはいえ、日々の仕事の中で使うためのロジカルシンキングは、何も論理学をしっかり学ぶ必要があるわけではないんです。
非常におおざっぱに言うと、ロジカルシンキングで重要なのは、ロジックツリーとMECEです。この二つをしっかり押さえておけば、ロジカルシンキングの第一段階はクリアーできますし、これさえしっかりできていないビジネスマンも多いので、十分役立つ技術になります。
MECEとはなにか?
MECEを知らないビジネスマンはもぐりです。なぜか?これはロジカルに物事を考える上で非常に重要な概念だからです。
このMECEを知らないでロジカルシンキングを語るわけにはいきません。もしこの概念を知らずにロジカルシンキングができるなら、それは天才でしょう。
さて、このMECEですが、英語からきています。Mutually Exclusive(相互に重なりなく) Collectively Exhaustive(漏れがない)の略です。
ある現象をとらえる時、全体の事象をAとBとCとします。全体=A+B+Cとなっているという頃です。
この事象を語る時、Aについても、Bについても、Cについても語ることが必要になります。
たとえば、営業2課の今期売上が前年に比較し伸びていない、という問題を考えてみましょう
この現象をとらえるには、原因となる事象を考えてみると、次のようなことが想定されました。一つには営業2課の扱う商品に新製品が投入できておらず商品力が衰えてきていることが上がりました。二つには、営業2課のテリトリーで新興勢力の競合がアグレッシブに安値展開を図りシェア拡大方針を取っていることが上がりました。三つ目には、営業2課のベテラン社員が他社に引き抜かれ、顧客も多くひきつれて行ってしまったことが挙げられました。
このとき、営業2課の不振の原因が上の3つの原因できれいに構成されている場合、たとえばもっともインパクトの大きいと思われるベテラン社員を引き抜かれないようにして営業力を確保することによって、売り上げを挽回できる、などという施策を打つことができるかもしれません。
ただ、気を付けるべきは、この3つの原因が互いに相互関連している場合、実は原因として並列しているわけではなく、根本原因があって、他の原因と思われることが結果として起きている場合、結果として起きていることに対処をしようとしても意味がない場合がある、ということなんです。
たとえば、3つの原因の中で、ベテランが引き抜かれたのは、新興勢力の競合がアグレッシブな展開をしている一つの方針であったためで、自社に落ち度があるわけではなく、むしろ他社が戦略的に重要な社員を引き抜く方針であったためであれば、ベテランを引き留める前に、他社が何を意図しているかを良く観察し、そこに対策を打つべきだったのかもしれません。
また、他社がアグレッシブに営業2課のテリトリーを攻めてくるのは、自社の商品力が落ちてきているのを察知し、他社が営業2課のテリトリーを絶好のチャンスととらえ、あえて戦力を投入してきているのかもしれません。
この場合、実は、営業2課不振の根本原因が自社の商品力の低下をきっかけに、他社がその情報を察知し、安値戦略と人材引き抜きを主要な打ち手として攻勢をかけてきたから、というストーリーになるとすれば、最もやるべきことは商品力の向上を真っ先に取り組まないと、競合を駆逐することができないかもしれない、ということが言えるでしょう。
ちょっとややこしいですが、ある事象を構成する事象が互いに並列ではなく直列に関連している場合、それはもはやMECEとは呼べないのです。
まずは問題点を洗い出し、それをグルーピングし、互いに重なり合わない事象に整理して、構造を面で捉えることが重要です。これがMECEで考える、ということです。
ロジックツリーで考えよう
MECEで物事をとらえることができるようになったら、それをツリーに展開してみましょう。
先の例でいくと、商品力の低下<競合の攻勢<ベテランの引き抜きという関連があった場合、これらは縦に直列の関係となります。互いに関連する事象です。
さらに考えを深めると、商品力の低下とは別の部分で、売り上げを不振にしている原因が見つかりました。
たとえば、主力代理店の倒産です。営業2課の扱う商品にはエンドユーザーに直接販売するルートと、代理店を経由する流通チャネルのルートがあったとして、主力の代理店が今期、倒産してしまったとします。その倒産の原因は、主力代理店が扱う営業2課とは全く競合しない製品が、市場で信用不振を起こし、一切売れなくなってしまったことにありました。主力代理店が扱う営業2課の製品の占める売上比率は約2割。8割は全く競合しない製品で構成されており、その8割の製品が売れなくなってしまったため、倒産してしまいました。これは、営業2課が扱う商品力の低下とは別の問題です。
というように、売り上げ不振の原因は、一つに商品力の低下があり、二つ目に主力代理店の倒産があったとすると、売り上げ不振という上位概念の下に、二つの原因が並列して紐づくという関係ができます。これを描いてみると、見事にロジックツリーができます。
この原因一つ一つに下位の原因が紐づきます。たとえばベテランの引き抜きの原因が競合の攻勢で、その原因が商品力の低下となるように、原因を掘り下げるとさらに下位の概念が出てきます。
そのようにロジックツリーを描いていくと、問題となるものの根本原因が見えてくるのです。
このようにロジックツリーを活用できると、ロジカルシンキングが板についてきます。日々の仕事の中で、ロジックに注目してものを考える習慣がつくと、ロジカルシンキングはすぐに出来るようになります。
ビジネスマンなら、ぜひ身につけておきましょうね!
仮説思考とは何か?
ビジネスの問題解決には、ロジックを精緻に積み上げて解決策を導き出すロジカルシンキングが役に立ちます。
一方で、ロジカルシンキングを使うためには現象の根本原因まで掘り下げていく必要があり、あまりなじみのない分野であったり、問題の根が深い場合にロジックツリーを構築するだけで多大な時間を要することがあります。
そうはいっても、問題はあなたがロジカルシンキングで考えきるまで待ってくれるとは限りません。
刻一刻と迫る期限に対して、迅速に回答を導く場面も出てきます。
そんなときに仮説思考を使ってみましょう。
仮説とは、文字通り、仮の説です。要するに、本当にそうかどうかわからないものを土台に、問題を解決する案を練り上げるのが、仮説思考です。
本当にそうかどうかわからない案=仮説とはいえ、あまりに的外れな仮説をもとに、問題解決案を作り出すのは危険です。
よって、仮説は、本当にそうかどうかわからないけれども、限りなく真実に近いであろうと考えられるものであったり、おそらくは解決案につながるであろう方法など、経験や直感、すくない事実で導かれる質の高い情報を仮説というのです。
仮説思考で考えると、問題解決に取り組む実行までのスピードが格段に早くなります。なぜなら、事実根拠を極限まで積み重ね、精緻にロジックで固める時間を必要としません。手元にある情報、経験、直観を総動員して答えに至る道筋を一気に導いてしまうからです。
そのように導かれた仮説をもって、問題解決の答えとするのはさすがに危険です。
よって、仮説には検証というプロセスがセットになります。この仮説を事実であろうものとして、信頼に足るものといえるのかどうか、それを調べるのが検証です。
その検証を通じて、仮説が信頼できるであろうと判断された時、仮説から問題解決案が生み出され、アクションにつながるのです。
仮説思考は、仮説の立案→仮説の検証→アクション、という流れを持つ、問題解決技術です。スピードが要求されるビジネスマンなら身につけておきたい思考技術です。
結論から考える
仮説思考のキモは、結論から考えることにつきます。問題を見た瞬間に、この問題が解決されたことをイメージし、その場合、何が必要であるかを逆算して考えるのです。
さながら、腕の立つ武道家が、相手と立ち会った瞬間、最後の瞬間をイメージし立会いを行うようなものです。
仮説思考が板につくと、何を見てもこのような逆算の思考回路が働きます。一瞬でイメージを行うのです。
それができるようになるのは、日々の訓練以外にありません。多くの問題を、結論から考え続け、それを検証し、悪い仮説も経験しながら、良い仮説を導き出す経験を多く積むこと。修練が良い仮説をうみ、修練を積み重ねるほどに直感のレベルに到達していきます。
ロジカルシンキングと違うところは、仮説思考のスピード感です。思考レベルが高まれば高まるほど、驚くほど速く、結論となるであろう仮説を導き、また、その検証を行うための必要な要素をあげることも早くなります。
こうなると、あなたの職場では天才的な問題解決者として、重宝がられることは間違いありません。
何を見ても結論から考えること、それを毎日繰り返すこと、仮説の検証と仮説思考による問題解決の成功体験を数限りなく積み重ねること、これが、仮説思考を上達させる秘訣です。
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